左から国内種、有明海で採取された雑種、中国種のアサリ。雑種は貝殻の溝の本数や、横から見た厚さが、国内種と中国種の中間の特徴を持つ。模様の違いは個体差(北田修一東京海洋大教授提供)

【ニュース記事引用】

「有明海で雑種アサリ定着…中国から持ち込まれた外来種放流が原因か 東京海洋大調査」

(2015.9.7/産経ニュース)

九州・有明海に生息するアサリの一部が、中国から持ち込まれた近縁の外来種と交雑し、両方の遺伝子を備えた雑種になった恐れのあることが、東京海洋大チームの調査で判明した。食べても健康に問題なく、味の違いもないが、外来の遺伝子を持つ生物が広がれば、海の生態系に予測のできない悪影響が出かねない。

チームの北田修一教授(増殖生態学)によると、有明海ではかつて中国のアサリを食用として放流していたことから、この時期に雑種が生まれ、定着したとみられる。最近でも国内の潮干狩り場で韓国産や中国産を放流するケースがあるとされ、注意が必要だ。チームは平成16~22年、日本の沿岸9カ所と中国の4カ所から計約1200匹のアサリを採取し、遺伝子を分析。同一種と考えられていた中国産の一部のアサリと日本のアサリが遺伝的に異なることを突き止めた。

ちょっと調査してみましょうか。

いつでしょうね。宇土半島の長浜あたりだと思うのですが、このちょっと平べったい薄い形のアサリがまとまって採れるポイントがあって、「なんか砂質とか栄養状態とかによる個体差なのかな〜?」とか思ってたんですよ。栄養状態が良いと成長が早くて、厚みよりも広がるほうにどんどん成長するっていう話をどこかで読んだこともあったので。

で、このニュースを読んで「言われてみれば!」と思ったのは、そのアサリ、形状やポイントが他のアサリと違ったのももちろんですが、砂の中から出てくるときの様子も違ってて、普通のアサリと比べると、1)やたら貝同士が密集してる。2)普通のアサリが一定の深さにいるのに対して、上下にバラけて折り重なるようにいて、アサリの下からまたアサリが出てくる。3)周囲の小石や貝殻に繊維を出して定着してる量が非常に多い。という特徴があったのでした。それで頭の隅になんとなくモヤモヤと残ってたのが、「なるほど、種類がそもそも違うのね」と。

写真とかちゃんと撮っておけば良かったと思うのですが、その宇土半島のポイントは今は禁漁区になっていて入れない。今後状況が変わって機会があれば、ぜひもう一度確認して、その様子を記録してみたいと思います。

 

といいつつ実はもう一か所、博多湾の和白干潟でも今年(2015年)この中国種(っぽい)アサリを見つけていたのでした。いやひょっとしたらそれ以前にも採ってたけど気付いてなかったのかも。この記事では有明海のことしか触れられてないけど、博多湾でも中国種の放流が行われてたのでしょうかね。今は博多湾では漁業権がアサリには設定されてないので、漁業事業としてならそうなるより昔か、あるいは今なら今津や能古島の潮干狩り場で撒いてるアサリがそうなのか?

いずれにせよこちらはピンポイントで生息場所を把握してるので、来シーズンはちょっと意識して探してみましょう。同じ場所にいるかなあ。そのときはまたちゃんと記事にまとめて報告します。(2015.11.25)

今は禁漁になってる宇土半島のポイント。

ここに入れるのはいつになるでしょうね。